一般社団法人フォレストック協会

フォレストック認定制度について

CO2吸収量クレジットの管理

フォレストック認定制度に基づき算定した森林のCO2吸収量クレジットは、取引の対象であり、購入者が自主的なカーボン・オフセット(※1)のために使用するクレジットとする(※2)ことが想定されています。

このことを前提として、フォレストック認定制度を運営するフォレストック協会は、森林のCO2吸収量クレジットについてシリアル番号を付し、登録簿制度を設けて、森林のCO2吸収量クレジットを管理しています。登録簿では、CO2吸収量クレジットの名義変更及び無効化の各手続、年度当初に算定されたCO2吸収量クレジットが消失した場合の補填措置や補填用バッファーCO2吸収量クレジットの管理を行います。

  1. (※1)カーボン・オフセットとは、市民、企業、NPO/NGO、自治体、政府等の社会の構成員が、自らの温室効果ガスの排出量を認識し、主体的にこれを削減する努力を行うとともに、削減が困難な部分の排出量について、他の場所で実現した温室効果ガスの排出削減・吸収量等(これを「クレジット」といいます。)を購入すること又は他の場所で排出削減・吸収を実現するプロジェクトを実施すること等により、その排出量の全部又は一部を埋め合わせることをいいます。(環境省「我が国におけるカーボン・オフセットのあり方について(指針)」2008年7月参照)なお、フォレストック認定制度によるCO2吸収量クレジットは、京都メカニズムクレジットではありません。一般社団法人フォレストック協会が発行する自主的なカーボン・クレジットであり、京都議定書第一約束期間の約束達成に使用できるものではありません。
  2. (※2)クレジットとは、温室効果ガスの排出削減又は吸収するプロジェクトを通じて生成される排出削減・吸収量の総称です。

1 CO2吸収量クレジットのシリアル番号管理

フォレストック認定制度に基づくCO2吸収量クレジットは、形を有しないもの(無体物)です。このようなCO2吸収量クレジットを取引の対象又はカーボン・オフセットのための利用対象とするためには、CO2吸収量クレジットを発行する制度運営者等(フォレストック認定制度においては、フォレストック協会です。)が、クレジットのダブルカウント(※3)を防止し、カーボン・オフセットに用いたクレジットとオフセット量の対応付けが適切なものとなるよう管理する必要があります。

上記目的を達成するため、フォレストック認定制度において算定されたCO2吸収量クレジットは、フォレストック協会が運営管理する登録簿(後述2)において、CO2吸収量クレジット1t毎(フォレストック認定制度上、1t-CO2という単位を用いています。)にシリアル番号を付すことにより(但し、1t-CO2をさらに小口化する場合もあります。)特定、管理されています。


シリアル番号の具体例

000×‐2‐0500‐000001‐001

(認定番号)-(算定年度)-(数量/kg)-(CO2吸収量クレジットの番号)-(分割枝番)

フォレストック認定番号
フォレストック認定を取得した森林(対象森林)ごとに付される認定番号です。
算定年度
フォレストック認定期間である5年目のうち、何年度目の算定CO2吸収量クレジットかを示しています(例では2年度目)。
数量/kg
CO2吸収量クレジットの数量をkg単位で示します。原則として1000kg(1t-CO2)となりますが、1t-CO2を分割する場合には、1000以外の表示がなされます。 (上記シリアル例では、2分割をした場合で、500kgを示しています。)
CO2吸収量クレジットの番号
対象森林の当該年度におけるCO2吸収量クレジットの管理・特定のための番号です。
分割枝番
対象森林の当該年度におけるCO2吸収量クレジットが、1t-CO2より小さい単位で分割された場合に付与される管理・特定のための枝番号です。
  1. (※3)クレジットのダブルカウントとは、クレジット購入によって排出量を埋め合わせる場合に、ある一つのクレジットが複数の異なる排出活動の埋め合わせに用いられることをいいます。

2 登録簿制度

フォレストック認定制度は、適正なCO2吸収量クレジット保有者(権利者)の特定及び確定、CO2吸収量クレジットの不正利用の防止(ダブルカウント、オフセット使用後の転売の防止)等を目的として、CO2吸収量クレジットについての登録簿を整備しています。
以下では、主として登録簿制度の概要及び名義変更、無効化の各手続について説明します。


(1)登録簿記載事項

登録簿には、以下の事項が記載されます。

フォレストック認定番号、森林所有者、対象森林所在地、森林認証機関、審査機関、フォレストック認定日、モニタリング日、売買可能期間、販売総代理店、販売代理店、最終取得者、CO2吸収量クレジット数量、CO2吸収量クレジット登録番号、登録名義、販売対象数量、バッファーCO2吸収量クレジット、無効化等


(2)登録簿の名義変更

ア、登録簿の名義変更の効力=CO2吸収量クレジットの移転

フォレストック認定制度においては、特定シリアルのCO2吸収量クレジットの登録簿上の名義人を当該CO2吸収量クレジットの保有者として取り扱うことにしています。したがって、フォレストック協会がCO2吸収量クレジットの登録簿名義の変更を記載することによって、CO2吸収量クレジットが移転することになります(売買契約を締結し、売買代金の支払いを完了しただけでは、CO2吸収量クレジットは移転しないことに留意して下さい。)。

イ、名義変更の手続
  1. 申請

    登録簿の名義変更を行うには、CO2吸収量クレジットの登録簿上の名義人(保有者)とその者からの譲受人の双方が、フォレストック協会に登録簿名義の変更を申請することが必要となります。登録簿名義変更の申請は、フォレストック協会HPから行うことができます。 申請手続は、こちらのページから行って下さい。 「(各種手続)CO2吸収量クレジットを販売された方(登録簿上の名義人)」 「(各種手続)CO2吸収量クレジットを購入された方(譲受人)

  2. 変更記載

    フォレストック協会は、登録簿の名義変更申請を譲渡人及び譲受人双方から受付け、申請内容の確認、提出者の本人確認等を行い申請に特に問題がないと判断した場合、同申請を受け付けた日をもって、登録簿の名義変更の記載を行います。

  3. 変更完了通知

    フォレストック協会は、登録簿の名義変更が完了したときは、速やかに「登録簿変更完了通知」を譲渡人及び譲受人のそれぞれに対し、メールにより送付します。

ウ、登録簿変更期限

登録簿の名義変更申請は、CO2吸収量クレジットの対象森林に対するフォレストック認定日から5年後の日から3カ月経過した日までに、適正になされたものに限り受け付けます。

(3)無効化

ア、無効化とは何か。

無効化とは、(1)フォレストック認定に基づくCO2吸収量クレジットの登録簿上の名義の移転・変更ができなくし、かつ(2)登録簿上の名義人がCO2吸収量クレジットを第三者に有償無償を問わず販売・譲渡できなくすることをいいます。 前述のとおり、フォレストック認定に基づくCO2吸収量クレジットは、自主的なカーボン・オフセットに利用されることを予定しています。 CO2吸収量クレジットのオフセットによる利用は、特定のCO2吸収量クレジットについて1回限りでなければならず、同じCO2吸収量クレジットが2度以上使用されること(クレジットのダブルカウント)があってはならないし、オフセット使用後のCO2吸収量クレジットが第三者に譲渡されることがあってはなりません。そのため、オフセットで使用したCO2吸収量クレジットは再販売・再使用されることを防ぐために、無効にする必要があります。これが「無効化」です。

イ、無効化申請の手続

登録簿上のCO2吸収量クレジットの名義人(つまり、CO2吸収量クレジットの保有者)は、無効化の申請を行うことができます。無効化の申請は、フォレストック協会HPから行うことができます。 申請手続は、こちらのページから行って下さい。 「(各種手続)CO2吸収量クレジットを購入された方(譲受人)

ウ、フォレストック協会の判断による無効化

登録簿上の名義人による申請による無効化のほか、CO2吸収量クレジットの適正な管理・運営及びフォレストック認定制度の信頼性確保のため、フォレストック協会が無効化の必要があると判断した場合、特定のCO2吸収量クレジットが無効化されることがあります。

3 消失、補填措置、バッファーCO2吸収量クレジット

(1)CO2吸収量クレジットの消失

フォレストック認定制度においては、フォレストック認定取得者の森林について、施業実績等の6カ月毎の報告(6カ月報告)や調査機関による定時又は臨時のモニタリングを実施します。 モニタリングの実施の結果、自然災害や申告していた主伐予定量を上回る主伐による当該年度に算定されたCO2吸収量クレジットの消失が確認された場合には、登録簿上消失量に見合うCO2吸収量クレジットを消失したものとして記録します。

(2)CO2吸収量クレジットの補填措置

消失したものとして取扱われるCO2吸収量クレジットのうち既に登録簿上販売、流通していると認められたもの又は既に無効化されているものについては、原則として登録簿上消失したCO2吸収量クレジットと同じ対象森林の他のCO2吸収量クレジットにより補填する措置が行われます。

(3)バッファーCO2吸収量クレジット

補填用のCO2吸収量クレジットに不足が生じないようにするため、フォレストック認定を取得した全ての対象森林において年度当初に算定されるCO2吸収量クレジット(実年間炭酸ガス吸収量)の3%(1t-CO2未満がある場合は切り上げ)を、フォレストック認定期間中毎年度累積して留保して、フォレストック協会がバッファーCO2吸収量クレジットとして管理することにしています。