【森からの便り】2014年 夏・秋

<山の仕事>
架線による搬出では架線の張り方に様々な方式があります。昨年は構造が容易で、 少ないワイヤーで架設できる自走式搬器による架線を実施しました。 本年度は、構造は複雑ながら、日本各地の間伐で使用されてきたダブルエンドレス式を実施しています。

 架線集材の手順

計画図
架線ルート決定で一番重要なのは、集材したいエリアと土場を結べているかという点。 架線集材はトラック輸送できる道に木を運び出す事が目的なので、これが出来ない計画では元も子もありません。
図面のAが元柱、B、Cが先柱です。この現場ではAB線とAC線の2線を張る計画です。


元柱の補強
元柱となる立木を丸太で補強します。隙間なく詰め、負荷がかかった際にずれて立木を傷めないようにします。
その後、アンカーの有無や集材機を設置場所の決定等を行います。


ロープの引き回し
山頂(先柱)からこちら側(元柱)にラジコン飛行機を使い、農業用バインダー紐(稲などを束ねる紐)を送ります。


状況調査
架設はこの細い紐から3ミリロープ→10ミリロープ→10ミリワイヤーロープと入れ替えていきます。

道路作設
架設時のロープ引回しや張上げは、集材機の動力を使って行います。 こちらは通称アベックキャリー。内蔵された2つのドラムが連動して動くので、こう呼ばれます。
最期に唯一動かず全体の荷重を支える主索(直径20mm)を張上げ完成させます。


集材1
搬出する立木を伐倒して、搬出の準備をします。 伐倒した立木は架線で吊り上げて土場へ運びます。


集材2
吊りあげ運搬される間伐材。 搬出された材は必要な長さに切断し、グラップルで積みあげていきます。


集材3
 .。゚+..。゚+.雪の中での作業の様子.。゚+..。゚+


造材
土場では寸法を整えるとともに、そのまま出荷できるよう切断面を綺麗に切り直しておきます。



ポスター
北海道で建設業現場コンサルタントをされている方がブログで発信されているフリー素材。 林業バージョンに文字を編集して使わせてもらっています。


 作業道

作業道1
作業場周辺の立木を伐採し、道路の補強に使います。 荒道を付ける時に障害となる木は伐倒し出荷します。 また、補強に使う細い丸太は現地もしくは近距離にある所有林から切り出して使います。

作業道2
作業道の開設はバックフォーで荒道を付けた後、崩れの起きないように路肩や法面に丸太を組んで補強し、 路面に水切りを付けた後バラス(砂利)を敷いて完成させます。 将来、この作業道を活用して森林育成のために伐倒した間伐材が市場に搬出されて行きます。


「持続的な森林経営の要は、戦略的な路網計画にあり」

 大径木の伐倒

大径木の伐倒1
東吉野村で大径木を伐倒する現場に立ち会う機会があり参加しました。


大径木の伐倒2
経験豊富な指導者から、伐倒、玉切り、ヘリコプターによる搬出の一連の作業について詳細な手順を学びました。




<里山の仕事>

 里山障害木の除伐

里山障害木の除伐1
人家に近い里山の急斜面に広葉樹が大きく育ち、災害時に道路に倒れて道を塞いだり 電線を切断する危険がありますので、住民から伐倒の要請が出ました。


里山障害木の除伐2
傾斜地で足場が悪く、立木はすでに電線に覆いかぶさるように枝を伸ばしているので難しい伐倒作業でしたが、 チェンソー担当者とワイヤーで引っ張る担当者との息の合った作業で支障なく目的を達することが出来ました。


 片岡城址へ遊歩道作設

遊歩道作設1
谷林業の里山に隣接して片岡城址があります。 片岡城は戦国時代に建てられた城で、遺跡には人が入らず荒れていました。 地区の行政から谷林業の私有地から遊歩道を作設してほしいとの要請がありました。


遊歩道作設2
要望に応えて作業を行い王寺町の陽楽の森から下牧伊弉諾神社、上牧町に続くウォーキングコースが出来上がりました。 現在では地域住民の四季の変化を感じられる散歩コースとして活躍しています。
完成した遊歩道のウォーキングに参加した人々に、町の教育委員会から片岡城址の歴史が紹介されました。

 ウッドデッキで遊ぶ保育園児

ウッドデッキ
保育園の園児たちが陽楽の森に来ました。保育園では恒例となっている行事です。
前回の「森からの便り」で作成したウッドデッキが 園児たちの新しい遊具となり、皆が順番に上り元気で楽しい時間を過ごしました。

チャイム
チャイムも楽しい遊び道具です。


 越冬準備をする昆虫の調査

昆虫の調査1
陽楽の森で冬眠する昆虫の生物調査をおこないました。 NPO法人山と自然と虫の会の伊藤ふくおさんに指導をいただきました。


昆虫の調査2
朽ちた丸太の中にはいろいろな幼虫がいます。お父さんと参加した幼稚園の園児さんが大活躍していました。


 「マンスリーミーティング」と「森の仲間のサロン」

谷林業部では従業員を中心とした会議「マンスリーミーティング」を毎月初めの土曜日午後に開いています。 主題は各現場からの作業状況報告と安全教育についてです。 同じ日の午前には、外部より講師を招いて、安全、労務、会計など、社会人として必要な幅広い知識を身につける勉強会を開いています。 マンスリーミーティング

また外部の人たちの参加を得て、毎月一回「森の仲間のサロン」を開催しています。外部よりお招きした講師から、 広義な意味で森林に関連するいろいろなテーマの話を聞く会です。 出席者は経験豊富なベテランからこれから飛翔する若い人たちまで、社内外を問わず幅広い人たちが集まっています。 平成21年より始め平成26年末で65回を数えました。



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