谷林業の森林
伝統のある吉野林業の新たなチャレンジ
森里海連環事業を目指し地域とともに育む森林

森林の概要

森林所在地:
奈良県五條市、下市町、黒滝村、川上村、東吉野村、天川村
森林所有者:
谷甚四郎氏
認定対象面積:
1,523.69ha
(2013年6月10日定時モニタリングによる)

森林の概要

谷林業の沿革

谷家は近世中期以降の王寺村を中心として田畑の土地集積を行い、地主として小作地経営を行っていた。また、他にも酒造業をはじめ、古着、肥料、穀物などの諸商業、質屋、金貸などの金融業も営んでいた旧家である。
山林経営では、王寺村周辺の山林経営に始まり、吉野地方の不在所有山林への進出は幕末期になってからであった。明治10年に天川村に300町歩の山林を購入、さらに明治30~40年代になってから積極的な土地集積と造林に取り組んだ。
戦後、川上村に660町歩、天川村に880町歩、東吉野村・西吉野村・黒滝村に150町歩の山林を所有する吉野林業の大山林経営者となった。山林経営は谷家当主を中心として、林業部支配人、山守を束ねる役割を担った「しゅっと」の下で、山守による施業・管理をしてきたが、近年になり山守の後継者問題など山離れを背景として、山主による企業的管理も視野にいれた改革に着手している。

森林と管理等の概要

認定対象森林は吉野郡の1市1町4村に点在し総面積は1,576.01ha。管理業務は所有者を含み4名が、他業と兼務しながら行っている。山守による管理山林と直営班による管理山林が混在しており、山守による管理山林は狭義の吉野林業地である川上村、黒滝村に多い。天川村の山林は直営班による管理である。
山守は最盛期には200人程度いたが、現在は約60人。その内、実質的に山守として機能しているのは15人程度で、65歳以上が大半と高齢化が深刻である。直営班は常勤作業員が5名。広葉樹林(里山)を都市近郊に所有しており、地域住民・ボランティアとともに活用方法を検討している。

CO2吸収量クレジットの算定量

 7,810t-CO2(4年度 算定)
 7,810t-CO2(3年度 確定)
 7,810t-CO2(2年度 確定)
 8,094t-CO2(初年度 確定)

概要説明

森林吸収源の評価においては、認定対象森林1,523.39haの内、崩壊地等11.46haを除いた1,512.23haを対象とした。スギ・ヒノキ等針葉樹林1,420.41haと、広葉樹林91.82haであり、認定対象森林の約93%を占め、高い人工林率となっている。人工林の内訳はスギ1,085.61h、ヒノキ334.80haとスギが76%を占めている。
林齢構成は、戦後の拡大造林により、40年生~55年生が多くなっているが、80年を超す高齢林も少なからず残る。二次林を含む広葉樹林は91.82haで全体の約6%程度にとどまる。

面積変更の理由
①山林の売却による所有面積減(56.33ha)
フォレストック協会に事前申請の上、承認を受けている通り、天川村212林班56.33haを天川村へ売却し、認定面積が減少した。
②森林経営計画移行に伴う面積増(4.01ha)
森林経営計画移行時に、測量面積が確定した小班については実測面積を採用した結果、認定面積が増加した。
上記により、認定面積は、当初1,576.01haか、52.32ha減少して、1,523.69haとなった。

生物多様性の評価

概要説明

所有林の人工林率は高く、人工林の林齢は多様である。一団地の面積はそれぞれが小さくモザイク状で、周辺の広葉樹林等と合わさって優れた景観を維持することに寄与している。また、一部に残る広葉樹林は標高の幅があり、優れた景観を形成している。高齢級の林分は光が林床まで行き届き多様性も維持されている。
鳥類種数においては森林資源調査中に多数の鳥類の鳴き声が確認された。FSC森林認証制度についての勉強会等を関係者内で行っており、環境影響評価に対する認識はしっかりしている。所有林の一部が土砂防備保安林に指定されいるが、保安林については理解しており、積極的に情報を収集している。

写真・地図

写真


  • 優れた広葉樹林等の景観を維持している

  • 境界明確化作業は山主によって、墨付けが実施されている

  • 年輪幅から、間伐は着実になされていることが伺える

  • 対岸の広葉樹林は残し、沢への影響を最小限に抑えている

  • 間伐は行き届いており、樹冠開放が保たれている林分が多い

  • 山守による手入れのなされている林分

森林位置図

認定期間

 2012.06.10 ~ 2017.6.09
 2016.6.09 認定取消

フォレストック認定取得関連資料

2012/04
山甚不動産株式会社 森林のCO2 吸収・生物多様性調査報告書 PDF (2,618KB)
2012/04/26
「森林のCO2吸収量と生物多様性レベルの認定」にかかる調査報告書の算定・評価結果に関する審査報告書 PDF (595KB)
2012/10/01
"山甚不動産株式会社"から"谷林業株式会社"へ社名変更されました
2013/05/25
定時モニタリング報告書 PDF (487KB)
2014/05/16
定時モニタリング報告書 PDF (317KB)
2015/05/27
定時モニタリング報告書 PDF (326KB)

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