【森からの便り】2011年 夏・秋

 西粟倉村

西粟倉村は智頭往来(因幡往来)の道中にあたります。難所ながら交通の要所であり、平安時代の国司赴任や、江戸時代の参勤交代に使われていました。
西粟倉村
若杉天然林
西粟倉村の最北端には、氷ノ山・後山・那岐山国定公園の特別保護地区である若杉天然林があり、県下で最初に国の「森林浴の森日本100選」に選ばれています。
標高1,200m、面積83haで、生い茂る密林の中には、ブナ、ミズナラ、カエデ等の巨木の他、199種の植物が確認されており、ヨタカやヤマネ、オオルリ等の希少な動物の生息地となっています。
そして、若杉天然林は、県下3大河川の一つ吉井川の支流である吉野川の源流を育む森林でもあります。
若杉天然林の頂上は鳥取との県境になっており山陰と山陽を同時に展望できます。また、1754年7月の銘がある「若杉地蔵尊」が鎮座しています。

 100年の森林事業

100年の森林 「100年の森林」と呼ばれている森があります。樹齢100歳をゆうに超えるスギの人工林。人の手によって丁寧に時間をかけて育てられた森林には、天然林とはまた違った魅力があります。いま西粟倉村にある人工林の多くが、50歳ほど。この100年の森林をお手本に、村ぐるみで森づくりを進めていきます。
村では、平成21年度より、100年の森林事業を開始しました。 100年の森林事業とは、人の手によって丁寧に時間をかけて育てられた人工林を地域資源ととらえ、 団地化した上で、適正な間伐を実施し、100年生まで育て、上質な田舎づくりを行っていく事業です。
100年の森林事業
100年の森林事業では、役場と森林組合の職員により、間伐が遅れている人工林の所有者に、間伐と作業道開設を提案し、施業委託を受け、施業を実施しています。
間伐の作業 間伐をした木は全て伐り捨てるのではなく、ハーベスタ、グラップル、フォワーダを使って、できる限り集材、造材し、搬出します。
搬出した材は、広い中間土場に集められ、村内の製材加工会社や木工職人により、様々な製品と加工され、全国へ出荷されていきます。

100年の森林事業が始まってから数年で、西粟倉村には何十人もの若者が移住してきています。西粟倉のスギやヒノキでものづくりをしようと、村内に工房を開いた家具職人の方もその1人。山主さんからお客さんまで、関わる人の顔がよく見えるこの地でものづくりのバトンをつないでいます。
工房を開いた若手職人

 間伐された人工林

間伐が実施され、残された木はより良い木へと成長していきます。 また、以前よりも下層植生が豊かになります。
間伐された人工林1 間伐された人工林2




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