石谷林業株式会社管理山林
~ 樹齢2百年の長伐期林業を目指す森林 ~

森林の概要

森林所在地:
鳥取県八頭郡智頭町
森林所有者:
石谷林業株式会社
認定対象面積:
705.52 ha

森林の概要

沿革

 石谷林業を経営する石谷家は、古くから屋号を塩屋といい、元禄時代初め(1691年)頃に鳥取城下から移り住み、本拠を構えました。明和9年(1772年)、2代目石谷伝三郎氏のころ石谷家が大庄屋に命じられ、裕福で人望と教養を備えた人物として農民側の在方役人に選ばれました。13年間にわたって大庄屋を務めたのち、文化10年(1813年)からは初代石谷伝九郎氏が就任しました。文政5年(1822年)以降は、大庄屋を分家や国米家に譲り、もっぱら地主経営や宿場問屋を営むようになりました。
 明治に入り、2代目石谷伝九郎氏は商業資本家として躍進し、地場産業の振興を図りながら、地域経済を支え、救済事業・学校建設・道路改修など、篤志家として町の進展に力を尽くしてきました。 その後、石谷伝四郎(1866年~1923年)の代となり、政治家として明治28年から大正12年まで国政に携わりました。衆議院議員、後に貴族院議員に選出されました。また、 明治30年代からは、石谷伝四郎氏が山林経営と農民金融を発展させ、「因美線」の開通(大正12年)では私財も投じて完成に導くなど、地元発展のため尽力しました。 上記歴史的経緯を経て、石谷林業株式会社は100年を優に超える山林経営を引き継ぎ、現在に至っております。
 参考URL:石谷家住宅(国指定重要文化財) 別ウィンドウ

会社概要

 石谷林業株式会社管理山林にある樹齢400年の『慶長スギ』は、町に近接した林分の中にあるが激動の時代を経て保全されている。このことは代々の経営者がこの『慶長スギ』の重要性を認識しつつ守り伝えてきたもので、現在では地域全体の文化遺産として認識されている。このように石谷家は「切らずが肥え」を代々の経営方針として、伐採は最小限度にとどめ他からの収益を植林(保育)等に注ぎ込み森林整備を進めている。

 石谷林業株式会社は、智頭支店に原木市場(智頭町大字市瀬1438-1)と伐採、作業道整、更新等の事業を担当する山林部(智頭町大字智頭396番地)を置いている。山林部(支店長1名、事務員2名)では管理山林の作業方針などを決定している。林業機械や架線作業については石谷林業作業班(3名)が、造林などについては専属作業委託人員(1名)が行っており、それ以外の業務は智頭町森林組合に委託している。

 石谷林業株式会社管理山林の経営方針については、次の通りである。

  1. 智頭林業の特徴である長伐期・多間伐施業による優良木生産を基本とし複層林又は長伐期施業に向けた整備を推進することにより森林資源の充実を図る。
  2. 長伐期施業の主伐の時期は200年を基本として大径材の生産を目標とする。
  3. 天然林においては自然環境の保全に配慮した施業方法とするとともに人工林においても広葉樹が相当程度存在している森林については育成天然林への樹種転換を図る。
  4. 保安林等の整備については森林法等関係法令を遵守し、下流住民の生活に及ぼす影響を考慮し適正な施業を実施し公益的機能の確保、発揮を重視する。
  5. 下層植生の保護に努め特に長伐期とする林分においては中下層植生が発達した生態的複層林の実現を目指す。
 石谷家は平成18年に青少年の育成とともに町民の癒しや憩いを図っていくため森林を町へ寄贈しているが、この森は「こもれびのもり」町民の森として活用されている。
 石谷家は「住宅」も町に寄贈しているが今回、国の重要文化財に指定されている。
 古道「智頭往来」(*1)の保全整備に協力している。
 (*1)参考URL:夢街道 智頭往来 別ウィンドウ

CO2吸収量クレジットの算定量

 4,092 t-CO2(5年度 確定)
 4,092 t-CO2(4年度 確定)
 4,095 t-CO2(3年度 確定)
 4,095 t-CO2(2年度 確定)
 3,590 t-CO2(初年度 確定)

概要説明

 石谷林業株式会社管理山林の森林資源の現況は人工林が96%で天然林が4%となっている。樹種別にはスギが496.93haで70.43%を占める。
 林齢構成を見ると高齢級の林分となっている。10齢級(46から50年生)以上が約8割を占め20齢級(96から100年生)以上が約1割ある。一方7齢級以下が1割弱となっている。これは間伐を繰返しながら高齢級の大径木生産を目標とする経営の方針による。林内は明るく下草も生え渓流も安定している。

生物多様性の評価

概要説明

 石谷林業は、これまでの山林の状況を把握し長期間にわたり、きめこまかい間伐などで密度管理を行い持続可能な森林経営を実践してきており、持続可能な森林経営と自然や生物多様性の保全を図るための「石谷林業山林管理マニュアル」として文書化し実施している。
その結果として、当該対象森林は中、下層の植生の豊富さと周辺の広葉樹林(水辺林含む)が保全されており、希少種等の保護、水辺林の保全、樹洞木等の保全など生物多様性保全の面から十分良好と評価出来る森林である。

写真・地図

写真


  • 樹齢400年の慶長スギ

  • 水辺林

  • 108年生のスギ林

  • 水源かん養保安林標識

  • 作業道の状況

  • 天空の状況

  • 鳥の営巣地

森林位置図

認定期間

 2010.12.01 ~ 2015.11.30

認定取得者の公開情報

 石谷林業株式会社 オンラインショッピングサイト(http://www.makiclubshop.com/) 別ウィンドウ

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